少し前に、ニュースでこんな話を見ました。「学校でもAIを使う授業が入るだろう」と。
帰り道、その言葉がずっと頭の中を回っていました。AIって何となく知っているつもりでいたけれど、子供に「何がわかる?」と聞かれたら答えられない。そのもやもや感が、私がAIを学い始めたきっかけです。
同じような動機で動いている親が周りにも増えています。「子供に教えたいから」「子供の話についていきたいから」。完璧に理解しようとしているわけではなくて、ちょっとでも知りたいというその気持ちが出発点です。
親がAIを学ぼうとする理由は「子供との会話」が多い

子供がプログラミングや理科が好きな家庭では、すでにAIの話題が出てきているそうです。「ChatGPTってすごいよね」「学校の授業で先生がAIの話をしてた」と子供が言っても、親がぽかんとしているとそこで話が終わってしまいます。
私も最初はそうでした。「ChatGPT?ああ、なんか便利なやつね」くらいの理解しかなかった。でも息子が「お父さん、AIって人間の仕事なくなるの?」と聞いてきたとき、なんとなくドキッとして不安がよぎった。あの瞬間の気まずさが、今でも忘れられません。
子供が将来AIを使えるようになるためには、親がゼロの状態では難しい。だからこそ、多くの親が今、AIの勉強を始めているようです。
そんな中、私がやってみてよかったこと、これから始める初心者の人におすすめのステップをいくつか紹介します。
やってみること1:ChatGPTの無料版をまず触ってみる
最初のハードルは「触ること」です。難しそうに見えるから後回しにしがちですが、ChatGPTの無料版はメールアドレスを登録するだけで今日から使えます。費用はゼロです。
私は最初、「AIって普通に話しかけていいの?」とよくわからないまま、「子供に説明する量子コンピュータの話を教えて」と入力してみました。10秒足らずで、小学生にも説明しやすい解説文が画面に現れました。あの感覚は正直「気持ち悪いくらいすごい」でした。
使いながら少しずつわかってくることがあります。
「質問の仕方で答えが変わる」
「同じことを何度聞いてもいい」
「間違えることもある」
この3点を自分で体感するだけで、子供に話せる内容が一段具体的になります。
慣れてきたら「小学4年生に説明するように」という一言を質問の頭につけるだけで、答えの難易度がぐっと変わります。このコツを子供と共有するだけでも、立派なAI教育のきっかけになります。
やってみること2:YouTubeで5分の解説動画を見る

「AI 入門 わかりやすい」などと検索すると、3分から10分程度の解説動画がたくさん出てきます。テキストを読むのが苦手な人でも続けやすいのが動画のいいところです。
平日の夜、子供が宿題をしている横でスマホを持ちながらイヤホンで聞く。たった1本でも、週5本積み上げると1ヶ月で20本以上になります。1本5分なら合計100分。これだけで「AIって何かをなんとなく話せる」レベルには届きます。
注意したいのは、難しい動画をいきなり選ばないことです。「プロンプト」「機械学習」「ディープラーニング」という専門用語が並ぶ動画は後回しでいい。最初は「AIって何?」「ChatGPTの仕組み」くらいの入口から入るほうが長続きします。
やってみること3:子供と一緒にScratchをやってみる

ScratchはMIT(マサチューセッツ工科大学)が無料で公開している子供向けのプログラミングツールです。ブロックを積み木のように組み合わせてキャラクターを動かすことができます。
ここで大事なのは「親が教えようとしない」ことです。一緒に画面を見ながら、「どうやったら動くんだろうね」と子供と同じ目線で試行錯誤する。子供のほうが飲み込みが早いことも多くて、気がつけば息子が私に教えてくれる立場になっていました。
ある土曜の午後、息子がScratchでネコのキャラクターに「ジグザグに動く」という命令を作ることができたとき、「お父さん見て!」と叫びました。スマホを見ていた私が顔を上げると、画面の中でネコがぴょんぴょんと跳ねながら動いていました。その2時間後も、息子はまだ画面の前に座っていました。
プログラムを「作れた」という体験は、AIへの入口になります。
やってみること4:仕事の簡単な業務でAIを使ってみる
子供のためだけでなく、自分の仕事でもAIを使い始める親が増えています。というかこっちが本命です。
資料のたたき台を作る、メールの文章を確認する、調べ物をする。こういった日常の作業にChatGPTを挟んでみるだけで、使い方の感覚が体に染み込んできます。
週に3回使うと、1ヶ月で12回の経験値が積まれます。この差は半年後にはっきり出てきます。「AIを知っている親」と「AIを使っている親」は、子供への伝え方がまるで違います。使っている親は「こういうときに役立つよ」と具体的に話せるからです。
「知らない」を子供と共有することが一番の学び
最初は「ちゃんと理解してから子供に話そう」と思っていました。でもそれを待っていると、いつまでも話せません。
今は少し考え方が変わりました。「わからないから一緒に調べよう」という親の姿を子供に見せることのほうが、完璧な解説をするより価値があるかもしれない。そう思えるようになったのは、息子と一緒にScratchで試行錯誤したあの土曜日の午後があったからです。
子供はAIネイティブな世代に育っていきます。私たちが完璧にAIを知らなくていい。子供と一緒に「面白いな」「不思議だな」と感じていける大人でいることが、今できる一番の教育かもしれません。
子供が本格的に学ぶ環境も選択肢に入れてみる
親が家でAIやプログラミングに触れるのと並行して、子供が専門の環境で学ぶことも選択肢のひとつです。自分でインターネットで調べてみたときに、子供向けのプログラミング教室がかなり充実していることを知りました。
LITALICO(リタリコ)ワンダー、ヒューマンアカデミー、QUREOなど、それぞれコース内容や対象年齢、料金の組み立て方に違いがあります。
それぞれの教室の特徴や向き不向きを比較した記事も書いていますので、気になる方はこちらも参考にしてみてください。
→ 子供向けプログラミング教室を比較してみた(LITALICO・ヒューマンアカデミー・QUREO)

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